23年前
我が大潟村に水の恵みを与え続けてくれている、最大河川「馬場目川」
戦前、馬場目岳を中心とする山々はブナと天然杉の混交林により
馬場目川は一年中安定した水位を保ち、清い水を八郎湖に注いだという。
戦後、ブナは切り倒され資材資源として杉が植林されたことにより
山に降り注ぐ雨の流れが変化し、集中豪雨による洪水や土石流問題が浮上してきました。
杉などの針葉樹は樹勢が傘状になっており、降り注いだ雨粒は山の斜面を一気に流れ下ります。
それに比べブナなどの広葉樹は葉で雨を受け止め、その雨水は枝、幹、
そして腐葉土が蓄積している根元へとしみこんでいきます。
その腐葉土を中心とした土壌に蓄えられた水分が長い月日をかけ
伏流水となり河川に流れ込みます。
23年前に地元有志により営林署から遊休斜面をお借りして
ブナの植林作業がはじまり、1993年から毎年11月3日に植え付けイベントを開催しており
そのための地ごしらえや草刈り作業も年2回ほど地味に続けてきております。
本年度一回目の草刈り作業ですが、3年前に植え付けたブナはまだ背丈程度、
イタドリなどの雑草に負け肩身の狭い様相でした。
刈り払い機や造林鎌をつかいブナ周りの雑草を刈り払い
太陽の恵みをたくさん受け、10メートルを超える木になるよう手入れしていきます。
今の現場は第三現場で、スキー場跡地ですが、
午後からは一番最初に植え始めた懐かしい植栽地の下草刈りにも行ってきました。
林道脇の藪を刈り進んでいくと、懐かしい看板が!!
さらに川を渡り、急斜面を刈り払い機を担いだまま登り上がると…
ブナの林が出来上がっていました。
そこには伏流水のながれも発生しており、空間には柔らかい光に満ちており
ブナ林の上空の風とは違い、心地よい空気の流れが肌を撫で
ブナのサワサワとした葉音と伏流水のせせらぎだけのBGM。
たった23年でもこんなに変われるということを実感
お手伝いを続けて良かったと感じた一日でありました。
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